ハピネスドア – ワークショップや会議での効果的なフィードバックツール

こんにちは。ステファンです。

今回は、大好きなManagement 3.0ツール「ハピネスドア」をご紹介します。

私はこれまでに3年間、日本でManagement 3.0のワークショップやミートアップイベントを開催してきました。
イベントではいつもハピネスドアを使っています。
とてもシンプルですが、非常に効果的なツールなのですごく気に入っています。

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幸福とフィードバックの関係

ヨーガン・アペロ(Jurgen Appelo)は、Happiness IndicatorとFeedback Wallから影響を受け、
それらを組み合わせて、Management 3.0 プラクティスの1つである「ハピネスドア(Happiness Door)」
という新しいツールを作りました。

【ハピネスドアの準備と使い方】

1.部屋の出入り口や壁にポストイットを縦に4つ貼ります。

2.そこに【とても幸せ、幸せ、悲しい、とても悲しい】の4つの顔のマークを描き、上から順に、とても幸せ→とても悲しいの順に貼ります。

これで、ハピネスドアの準備は終わりです(私はいつもその上に「ハピネスドア」と大きなポストイットを書いて貼っています)。

3.休憩中、またはワークショップや会議の終わりに、参加者にポストイットを配り、ハピネスドアにポストイットを貼ってもらうようお願いします。
参加者は、その時感じている自分の気持ち(幸福度)を顔のマークの隣に貼ります。
(うれしい気持ちなら「とても幸せ」の顔のマークの横に貼ります。)
ポストイットは何も書かなくても構いません。
また、フィードバックを書いて貼ることもできます(名前は書いても書かなくても良いです)

これだけです!
ポストイットを貼り終わると、次のようなことが見えてきます。

Example of Happiness Door

参加者の幸福度(満足度)やイベントに関してどう感じているかを簡単に知ることができ、
改善するために必要な貴重なフィードバックをここから得ることができます。

ハピネスドアについて、ヨーガン・アペロの5分間を動画をご覧ください。

ハピネスドアから学んだこと

discussion at happiness door
ハピネスドアの振り返り

私は2日間ワークショップでハピネスドアを使うたびに、貴重な意見や洞察を得られます。

毎回、ワークショップ初日の昼休みに、参加者に「幸福度を評価してください」とお願いします。
フィードバックは、私と私のチームが行っている仕事(ワークショップの進行や環境についてなど)を反映し、すぐに改善すべきことには対処することができます。

たとえば、ある人のフィードバックでは「部屋が寒すぎる」とありました。
これは改善するのはとても簡単で、私たちはその人の幸せ度をすぐに上げることができました。

他にも「メモを取るためにバインダーがあったら良い」との声がありました。
私はこれを受けて、次のワークショップで参加者にバインダーを配りました。
おそらく参加者の幸福度は少し増加したのではないかと思います。
このように長期に渡って改善するのを助けてくれることもあります。

私のワークショップにおいて、ほとんどの人は良い評価をしてくれましたが、実は毎回そうではなく、
過去に幸福度がすごく低かった特別なワークショップがありました。

もちろん、私にとってこの否定的な経験は大きな欠点ではありましたが、今後に対して奮起させてくれるものでもありました。

「なんてひどいワークショップだったのだろう…」と考えるよりも、その事実を受け止め、
しっかりと対処する方が自分にとってもはるかに良いと思いました。

その指摘は今後のワークショップへの改善と、それを通して自分が成長するために非常に重要なものでした。
幸いなことに、それ以降のワークショップはほとんど幸せな人々で溢れています。

ハピネスドアはエンゲージメントを増やす

今日の複雑な世界でビジネスを成功させるには、改善(Kaizen)が最も重要なことの1つであると思います。
フィードバックは、簡単にすぐ集められるべきです。そうすると、とても速く学習でき、改善することができます。
(ちなみに、これらはManagement 3.0の「8つの複雑性の思考 ガイドライン」のうちの2つでもあります)

最後に、ハピネスドアは楽しいです。
人は長いアンケートに記入するのはあまり好きではありませんが、私の経験からすると、
意見や感想をもらうと、たいていうれしく感じるのではないでしょうか。
彼らはエンゲージされています!

ハピネスドアはとても簡単、手軽(ライトウェイト(軽量))、高速なツールであり、ほとんど費用がかかりません。
ぜひ試して、今後ミーティング、ワークショップ、セミナー、主催するイベントなどで使ってみてください。