Big Value List & Value Matrix 実験結果報告

株式会社クオリティアの吉川です。

今回は、Values and Culture というモジュールの中の「Big Value List」と「Value Matrix」を使ってチームメンバーの共通のValue(価値観)を導き出すという実験の結果報告をしたいと思います。

まず、Big Value ListとValue Matrixとは?(簡単に説明します)

Big Value Listは、その名の通り様々なValueが羅列されたリストです。

このリストから好きなモノを10個選んでランク付けします。
そこからValue Matrixのルールに合わせて計算をしていくと、最初に選んだ主観的なValueから、潜在的なValueを洗い出せるツールです。


今回の目的は2つ。

1.チームメンバーのValueを可視化して共有。

2. チームメンバー共通のValueを定義して、来期以降のメンバーの個人目標設定をやり甲斐と価値のあるモノにしたい

※2の補足
毎年、チーム目標からブレイクダウンして個人目標を設定させています。

来期はチームのValueを定義してから、自分達のValueに沿ったチーム目標を設定、
そこから個人目標を設定させてみよう、という考えからのアクションです。

以下の様な方法で実践しました。(所要時間:1.5h)

1.Big Value ListとValue Matrixを用いて個人のValue TOP3を出しておく

2.個人のValue TOP3をホワイトボードに貼って、そのValueについてストーリーテーリングするエクササイズ

3.共通項を探す

4.チームメンバーの共通のValueをチームのValueとして定義する


1.Big Value ListとValue Matrixを用いて個人のValue TOP3を出しておく

本当は全員で集まって、実施すると「うわー全然違う」「恥ずかしいですぅ~」など、色々盛り上がるのですが時間の都合上、事前にやっておいてもらう事にしました。

2.個人のValue TOP3をホワイトボードに貼って、
そのValueについてストーリーテーリングするエクササイズ

このエクササイズはManagement 3.0のワークショップで教わりました。
自分のValueTOP3のどれか1つを選んで、
そのValueについてストーリーテーリングします。
話している段階ではTOP3のうち、どのValueについてのストーリーなのかは伏せておきます。

そして、聞いていた人がどのValueについてのストーリーだったのか?を当てるという、クイズゲーム的なエクササイズです。
これをチェックイン代わりに実施しました。

3.共通項を探す → 4.チームメンバーの共通のValueをチームのValueとして定義する

まずは結果を1枚の模造紙にまとめたモノからご覧ください

この様な結果になるまでに行ったこと

それぞれのTOP3の中で類似したValueをグルーピングしていきます。
(同時に共通項ではないValueは排除していく)

グルーピングできないValueや、意味が汲み取れないモノは、
「どういう意味で自分の中でコレが大事なのか?」を一個一個、確認しながら
ファシリテーションしました。

例えば、多様性の中に秩序という一見、違ったValueが入っていますが(画像参照)
秩序を選んだメンバーに確認してみるとこんな返事がきました。

メンバー「色々、やりたいことはありますが何事にも、ある程度の秩序は大事だと思っています。
皆さんの言う、多様性の中にも秩序が必要という考えです」

私「という事は、多様性を認める為の秩序って意味もある?」

メンバー「はい」

私「じゃー共通項として多様性にいれても問題はない?」

のような、会話を繰り返しグルーピングしました

その中で、画像の3つの塊が最も共通項として多かったので。

「じゃーこの3つの塊をそれぞれ、ワンワードで表現して、その3つのValueをチームのValueにしようか?」という流れになり、

「思いやり・多様性・エナジー」

これがチームメンバーが共通して持っているValueという結果になりました。

これを元に来期(2019年10月~2020年09月)のチーム目標を設定する予定です。

“その結果がどうなるか?”が本当の結果報告になるかと思いますので、
また後日、レポートさせて頂ければと思っています。


最後に実施して気づいた点を箇条書きにして終わります(主観込みです)

・ムービングモチベーターズで提示したモチベーションとイコールになっているValueを持っている人が多い。

・チームの強みと弱みをどちらも認識できた。

・デリゲーションする場合に、ムービングモチベーターズとBig Value Listで得意分野を把握しておけば割と簡単にできるかもしれないと感じた。

・想像以上に盛り上がるのでチームビルディングには最適だと感じた

・これをやっただけでは、ただ単に心理テスト的な楽しいゲームをやっただけになってしまうので、今後、結果を目標設定などにどう活かしていくかが大事