株式会社クオリティアの吉川です。
久しぶりに、Management3.0の実践レポートを書きたいと思います。
今回は、オンラインでPersonal map(パーソナルマップ)とHappiness door(ハピネスドア)を使用して新入社員向けワークショップを実施しました。
Covid-19が蔓延する昨今、弊社も類まれなく、在宅勤務を実施しています。そして4月、一度も出社したことのない新入社員が僕のチームにも1人、配属されました。
元々、パーソナルマップを使用して、自己紹介をし合う時間は取るつもりだったので、それを単純にオンラインで実施しただけなのですが、弊社には在宅勤務やリモートワークという文化が無かったので、さまざまな準備や試行錯誤が必要でした。
また、当初は自分のチーム内でひっそりと実施していたのですが、最終的には新入社員を全員集めてオンラインでワークショップを行うという、思わぬ展開に、、、
今回は、そんなこの1カ月の体験をレポートさせていただきます。
まず、Personal map(パーソナルマップ)とHappiness door(ハピネスドア)の簡単な説明から始めます。
Personal map(パーソナルマップ)
下記の画像のように、自分のことをマインドマップに落とし込んだモノを、お互いに交換してマップを元に質問していくというコミニュケーションツール
Management3.0のパーソナルマップのポイントは画像の2階層目の項目は全員固定で各項目に沿って自分の情報を書いていくというところです。
このルールがあることによって、お互いの共通項や違いを確認しやすいので、マインドマップを自由に描かせるよりも会話が弾むという効果があります。
Happiness door(ハピネスドア)
会議やワークショップの終わりにフィードバックを簡易的に集められるツールです。僕は「簡易ふりかえりツール」と呼んでいます。
詳しくはステファンがわかりやすく解説してくれている記事がありますので、こちら↓のリンクをご覧ください。
ハピネスドア – ワークショップや会議での効果的なフィードバックツール
では、本題に入ります。まず自分のチームに配属予定の新人とパーソナルマップとハピネスドアを使ったワークショップを実践しました。
①そもそも、リモートワークを始めたばかりで、どんなツールを使用すればいいのかわからない
②メンバーの9割が新入社員に会った事がなく、人となりが全くわからない
(この時、弊社は入社式なども中止、新入社員は1回も出社していない状況)
③いきなりリモートで色々やらせてプレッシャーをかけるのは厳禁、と指示が出ていた
↑このような状況でのスタートでした。この問題に、まずは↓のような対策を用いました。
①ツール
ZoomとMiro(ホワイトボードアプリ)を使用。
Zoomは説明不要ですね。元々、Management3.0関連のイベントや打ち合わせで多用していたので、ここは問題なし。
Miro こちらも王道ですね。試しに使ってみたら、リアルタイムで付箋を貼るということが容易に可能だったので即採用。
②メンバーの9割が会った事がない問題
いきなり全員(8名)で実施しても困らせてしまう可能性が否めなかったので、2〜3名ずつで、合計3回実施することにしました
(僕はファシリテイターとして全ての回に参加)
③色々やらせてプレッシャーをかけるのは、厳禁問題
他にも課題などが課せられていたので、このワークショップは週2回で2週間に渡り実施
実施方法など
(参考になればと思い箇条書きしておきます)
・時間は1時間
・事前にガイダンスを1回(はじめましての挨拶+パーソナルマップとハピネスドアの説明)
・ガイダンス後、人数を絞ってワークショップを3回実施
・パーソナルマップはそれぞれ当日までにMiroに貼っておいてもらう
・Aさんのマップを見てBさんが質問→Bさんのマップを見てAさんが質問→次はAさんとCさんで実施←これを時間の許す限り繰り返す
・最後の10分でハピネスドアを使用してフィードバックをし合う
・録画して上司に提出
このように、Miroでハピネスドアを作成しました
やってみて気づいた事、感想など
・オンラインで実施することに不安があったが蓋を開けてみたら、オフラインでやるよりも、お互いにリラックスして参加ができ、いいコミュニケーションがとれた
・出社ができていない新入社員の不安を多少は解消することができた(と、思います)
・パーソナルマップは、NOアルコール/短時間で、深いコミュニケーションがとれるツールだと再確認
・新入社員と自分が学生時代に同じ先生に教わっていたという意外な共通点が発覚(マップがなかったら気づいてない)
・既存のメンバーの知らなかった一面も知ることができてよかった
・録画を見ることで自分のワークショップでのファシリテイションを見直すキッカケになった(本筋とは違いますが在宅勤務による棚ボタです)
そんなこんなで、チーム内のワークショップは大成功に終わりました。その際にハピネスドアに新人さんからこんな付箋が貼られていました。
冒頭に書いたように、彼女は、一度も出社したことのない新入社員なのです。自ずと同期の仲間にも未だに会えていない状況、、、
「じゃあ、新人さん集めてこのワークショップやりましょうか?人事部に相談しておきます」と僕は回答し、人事部に相談したところ「是非、やりましょう。」という事になり、新入社員を全員集めて新人研修という形で開催することになりました。
この新人研修についても書こうと考えていましたが、長くなってきたので写真とチームで行った際の実施方法との差異の説明だけに割愛させていただきます。(機会があれば、また書きます)
人数が多かったのでこの時は、Zoomのブレイクアウトセッションを使って、総当たり1on1で質問をし合いました。
パーソナルマップを画面共有しながら会話を進めていきます。
この後、「研修を設定していただいたおかげで、どんな指示が各々出ているのかなど、同期と連絡取り合っています!」と嬉しい報告がありました。
まとめ
在宅勤務が始まる際に知り合いの「リモートのプロ」の方、何人かに相談を持ち掛けたところ皆さん口をそろえて「Management3.0の考え方やツールはリモートワークに有効だから是非、色々やってみて」と言われました。
Management3.0のツールは基本的にアナログなので多少の工夫が必要ですが、少しの工夫でオンラインでも使えますし、皆さんの言われた通り、チームに効果的に作用すると実感しました。
おかげで、この状況に対して悲観的になることなく、楽しく仕事ができています。
その他にも、セレブレーショングリッドをオンライン化してのふりかえりを実施しています。今後、ムービングモチベーターズをオンライン化して新人さんと実施する計画もあります。
この2件もまたレポートさせていただきます。
ー吉川さんの過去のブログはこちらー
Moving Motivators 実験結果報告 ~家族編~