Moving Motivatorsの実施と考察

はじめまして、フェンリル株式会社の北澤と申します。

フェンリルは、デザインと技術にこだわったソフトウェア開発の会社です。

私は、スマートフォンアプリを開発する部門で、組織のマネジメントを担当しています。

Management 3.0 のワークショップで学んだプラクティスの1つ、

Moving Motivators を社内で実施する機会がありましたので

紹介させてください。


なぜ Moving Motivators を?

簡単に相互理解できる機会を望んでいたからです。

・簡単に

Management 3.0 のプラクティスは、簡単に導入できる上に、

参加した全員が容易に理解できる軽量なものばかりです。

数あるプラクティスの中でも、Moving Motivators は最も簡単に導入でき、

モチベーションの本質となる価値観を共有できるプラクティスです。

・相互理解に必要なもの

私は、自分がマネジメントしているメンバーの理解をもっと深めたいと思っていました。

お互いの理解を深めるためには、まず価値観を知ることが重要だと考えています。

しかしながら、メンバーが知的欲求を満たしたいと何となく思っていただけで

メンバー各々の核心まで掴めていないような気がしていました。

そのように思っていた時と同時期に、

これまで業務で関係を持つことがなかった他の支社のメンバーが

自分が所属する支社に、短期間だけ滞在することになりました。

短期間では交流する機会も時間も十分ではない。

これは良い機会だと思いました。

全員の理解を深めるために Moving Motivators が活用できると思い

導入することを決意しました。

事前準備で心掛けたこと

特にないです。というのも、理由は以下のとおりです。

・先入観を持ってほしくなかった。

身構えて自分の考えをまとめ始めると、本当の思いを言えなくなることを危惧しました。

・そもそも要らない。

前述のとおり簡単に導入できるプラクティスなので、事前の準備は不要です。

ちなみに、事前に Moving Motivators を実施するというアナウンスすらしませんでした。

メンバー全員が自然体で臨んでくれていたはずです。

実施したとき

全員が黙々とカードを選び、実施前に伝えた時刻内にカードを選び終えました。

確固たる信念を持ったメンバーとは思っていましたので

自己を見つめることには慣れているのかな、と思いました。

結果

写真のとおりです。

提示された価値観の選択結果は、良い意味で想像していたとおりでした。

– メンバーの大半はエンジニアという職業なので、好奇心が旺盛。

– チームプレイが必須な環境なので、関係性を重視。

– 残りの1枚に各々の個性が表れている。

上記に当てはまらないように見える選択結果は

私のごとく、エンジニアと少し異なる役割を担っているメンバーです。

(エンジニアリングとは何ぞやという議論はさておき…)

ちなみに、提示された各々の価値観を見ながら、静かに各々が選択した価値観を話し合う様子もメンバーの側面を表していました。

知的欲求を満たすことに真面目に取り組むメンバーの姿勢が、ここでも表れていたと思います。

ふりかえり

Management 3.0 のワークショップとは違い、終始静かに進んでいったことを

改めて考察してみました。

・参加者の役割が異なる

Management 3.0 のワークショップ:マネージャー

私が実施した組織:エンジニア

必要なスキルを占める割合に、話すことが多いせいでしょうか。

・そもそもお互いを知っていた。

実は、私を除くと、付き合いの長いメンバーばかりです。

結果はこれまでの理解どおりで、驚くような内容では無かったのかも。

・私のファシリテーションが下手だった。

申し訳ありません…

最後に

新年度も始まり、組織が再編されました。

メンバーが自分の価値観のもとに自分の目標を実現できる組織が、私の理想です。

私はこの再編を、理想を実現する良い機会だと捉えています。

理想の姿を追うべく、まずは新たなメンバーの目標の源泉となる価値観を把握しなければなりません。

そのためにも、また Moving Motivators を実践しようと思います。

その結果はまた後程。

今度は上手くファシリテーションできるよう頑張ります!